「上海グランド」
あらすじ


〜魔都・上海に煌く、男の友情と恋の火花〜
1930年代の上海。

台湾反日同盟の闘士で、日本軍から逃れようと嵐の海に飛び込み、命からがら上海灘の象徴“自由の神像”の足元に倒れ込むホイ・マンキョン(レスリー・チャン)、そして彼を助けるディン・リク(アンディ・ラウ)という、運命の男ふたり。

復讐に燃える、ホイ。
この租界を牛耳るボスに成り上がってやるという野望を抱く、リク。
二人は固い友情に結ばれる。

しかしそこに、ひとりの女(ニン・チン)が現われたことで、彼らは誤解し、対立してゆく。

二人にとって倒すべきもっと大きな敵がいることにも気づかず・・・・。




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(ただし、ネタバレになっているので、お気をつけください)
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プロローグ

日本が満州国を建国し、台湾を自治していた1930年代。
満州で蜂起に失敗し、捕らえられた台湾反日同盟の軍人ホイ・マンキョンは、拷問の隙を見て脱出、護送中の船から、嵐が吹き荒れる夜の海に飛び込んだ。
同志たちに容赦なく銃弾を浴びせるチャイナドレスの女、そしてボスの葉巻をくわえた紳士。
ホイは瞼に焼き付けた二人への復讐心を心に誓った。


第一章 ディン・リク

東洋一の大都市、魔都・上海。
シンボル“自由の神像”の下で瀕死のホイを助け、家に連れ帰ったリク。
若いリクの望みは、一人前になって大富豪ファンの娘、ティンティンにプロポーズすることだった。

ある日、リクはファンの仇敵ウィン一家に連れ去られたティンティンを命懸けで奪い返すが、報復にあい家を焼きうちされる。
炎の中からリクの母親を救出したのはホイだった。

以後、固い友情で結ばれた二人は、ウィン一家のアジト、レストラン「大三元」に殴り込み、ボス・ウィンを葬り去った。
この抗争で、ファンという後ろ盾を得たリクとホイは、急速に勢力を延ばしていく。

ヒゲを蓄え、ボスが板に付いたリクだが、ティンティンへの思いは変わらない。
ラブレターを書き続け、ついに父親ファンから結婚の許しを得た。
リクは幸福の絶頂にあった。

この喜びを伝えようとホイの部屋を訪れたリクが見たものは、全裸で愛し合うホイとティンティンの姿であった・・・。

第二章 ファン・ティンティン

1年前の夏、満州から上海に向かう列車、ティンティンの個室に脱走者が飛び込んできた。
ヒゲだらけの汚い身なりだが、陰のある愁いを含んだまなざしの男。
ティンティンは日本軍から彼を匿った。

狭い個室で数日間を過ごした二人は、別れ際に熱い口づけを交わした。
その男がホイだった。

上海に戻ってからもホイの面影を求め続けるティンティン。
復讐に燃え、チャイナドレスの女と葉巻の紳士を探し回るホイ。

運命的に再会した二人は、ホイの部屋で、抱き合い愛を確かめあった。
そこへ何も知らないリクが・・・。

第三章 ホイ・マンキョン

愛と友情の狭間に苦しむホイとリク。
ホイを思うティンティンの愛の強さを知ったリクは潔く身を引き、二人が上海を去ることを認めた。

一方、増大するリクとホイの力を恐れたファンは二人を抹殺しようと画策する。
ファンの命を受けたチャイナドレスの女は、ペットの大蛇を使ってリクを殺そうとするが、リクは間一髪逃れ、女は凶暴化した大蛇に殺された。

その頃、ホイはファンの屋敷に招かれていた。
ティンティンに紹介されて、ファンの顔を見た瞬間、ホイの脳裏にあの嵐の夜が蘇った。
ファンこそが葉巻の紳士、日本軍に取り入って暗躍する上海マフィアのドンだった。

復讐の念に駆られたホイは、ティンティンの目の前で父親ファンを刺し殺し、豪邸のプールに突き落とした。
地獄の惨劇を見たティンティンは、叫びながらホイに向けて銃を撃ち続けた。

ファン一家の標的となったホイ。
ファンの跡目を継いだリク。

二人は対立を余儀なくされた。

クリスマスで賑わう“ビッグ・パレイド・バー”。
奥の部屋でホイとリクは対峙していた。

ホイが拳銃を抜くと同時に、リクの拳銃も火を吹いた。
床に崩れ落ちるホイ。
ホイの弾丸は空砲だった。

傷ついたホイを裏口から逃がし、ホイを始末したとファンの手下に伝えたその時、リクが狙撃された。
ホイの同志がリクを撃ったのだった。

息絶えるリク。
うつろな目で車の中に横たわるホイ、車窓にはあの“自由の神像”が・・・。



リク、ホイ、ティンティン、三人の夢と愛、そして憎しみは“自由の神像”に見守られ、遥か上海灘の空に消えていった。






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